Virus Library
Medusavirus
2019年に我々が温泉水から分離した日本産巨大ウイルス。アメーバを石のような「シスト」にしたことをきっかけに発見されたため、そう名付けられた。
Medusavirus medusa (Acanthamoeba castellanii medusavirus)
2019年に当研究室で報告した全く新しいウイルス。感染したアメーバの一部はシストと呼ばれる状態になり、固まって動かなくなる。名前はギリシャ神話の怪物メドゥーサから。真核生物と同じフルセットのヒストン遺伝子をもつ、アメーバの遺伝子との間で水平移動を起こしたと考えられる遺伝子を多くもつ、真核生物DNAポリメラーゼδと極めて近縁な遺伝子をもつなど、真核生物の起源とのかかわりが示唆されるいくつかの特徴がある。
京都の川から分離されたメドゥーサウイルスの姉妹株。
Mimivirus
2003年に報告された最初の巨大ウイルス。大きすぎてウイルスではなく微生物と思われていたため、ミミクリー(擬態)からミミウイルスと名付けられた。
埼玉県の調整池から新しく発見した新規系統のミミウイルス。ゴルジ体を使ってウイルス工場を作る。
2016年に日本で最初に報告したミミウイルスの一つ。長野県白駒池から分離された。
2016年に日本で最初に報告したミミウイルスの一つ。葛西臨海公園の海水中から分離された。
2019年に報告したミミウイルスの一つ。生牡蠣から分離された。
Mimivirus sp. isolate styx
後述のパンドラウイルス(ハデス、ペルセポネ)と同時に見つかったミミウイルス。名前はギリシャ神話のステュクス川の名前から。
Marseillevirus
2009年にフランスで報告された巨大ウイルス。以降、名前に地名を付けるのが慣例となっている。
2019年に報告した15種類の新規巨大ウイルスの一つ。
Figure:透過型電子顕微鏡(TEM)アメーバ内
2016年に日本で最初に報告された巨大ウイルス。東京の荒川から分離された。
2019年に報告した15種類の新規巨大ウイルスの一つ。感染したアメーバがバンチと呼ばれる塊を作る。
Figure:透過型電子顕微鏡(TEM)粒子形成中
2019年に報告した15種類の新規巨大ウイルスの一つ。感染したアメーバがバンチと呼ばれる塊を作る。
Figure:透過型電子顕微鏡(TEM)アメーバの輪郭
Pandoravirus
2013年に報告された特に大きな巨大ウイルス。名前はギリシャ神話の登場人物であるパンドラから。生物の定義に「混乱がもたらされた」ため。
ハデスと同時に発見された。名前はハデスの妻ペルセポネから。
名前はギリシャ神話の神ハデスから。江戸川区の河川敷の土の中から分離された。